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まるでジブリのキャラ。阿蘇の守り神「タケイワタツノミコト(健磐龍命)」

巨大なナマズの上に乗り、勇ましく弓矢と刀を持つ姿で知られる、阿蘇の守り神「タケイワタツノミコト」は厳しい阿蘇の自然とともに生きてきた人々の間で篤く信仰されてきました。現在タケイワタツノミコトにゆかりのある土地は、フォトジェニックスポットとしてインスタグラムのユーザーたちによく知られ、パワースポットとしても有名な「上色見熊野座神社(かみしきみくまのいますじんじゃ)」はジブリアニメの世界にそっくりと海外からの観光客もよく見かけます。

この記事では、阿蘇の人々を守り阿蘇を制してきた「タケイワタツノミコト」やゆかりのある「上色見熊野座神社」についてご紹介させていただきます。

阿蘇の民の守り神!神武天皇の孫「タケイワタツノミコト」

阿蘇の厳しい自然に耐え、日々をようようの思いで暮らす人々にとって、阿蘇の守り神であり開拓神であった「タケイワタツノミコト」は、長く信仰のよりどころとなってきました。今なお噴煙を上げる火の山を制し、人々に豊かで清らかな水をもたらし、田畑を開拓する農民の支えとなってきたタケイワタツノミコトとは、どのような神様なのでしょうか。

タケイワタツノミコトは、祖父にあたる神武天皇によって命じられた九州での国造りのために阿蘇にやってきた八百万の神の一員です。毎分60トンもの地下水を生み出す白川水源を持つ阿蘇カルデラは、現在も熊本県全体の水量を賄う大水源の一つです。

阿蘇のカルデラ

この巨大カルデラ地帯は、タケイワタツノミコト伝説では大きな湖のあととして登場します。阿蘇山にあった大きな湖を、田畑に変えるために蹴り上げたところ、水があふれだし、その豊かな水が田畑を満たしたという長く信じられてきました。

ちなみにタケイワタツノミコトの絵には、巨大なナマズがよく描かれています。水の流れをせき止めていた邪魔な巨大ナマズを、タケイワタツノミコトが持っていた刀で切り落して水の流れを戻した、という「タケイワタツノミコトとナマズ」伝説がモチーフとなっています。

そして阿蘇山周辺にはタケイワタツノミコト伝説ゆかりの地があちこちに残されています。たとえば南阿蘇村の「夜峰山(よみねやま)」はタケイワタツノミコトの妃である「阿蘇都媛命(アソツヒメノミコト)のお産の時に使った屏風、という言い伝えがあります。

夜峰山(よみねやま)

現在もふもとにある「長野神社」では春秋に「長野岩戸神楽」が奉納されます。また、「阿蘇五岳」は、タケイワタツノミコトの息子たち五人兄弟の山として、阿蘇の人々に親しまれてきました。

長男が高岳、次男が中岳、三男が烏帽子岳、四男が杵島岳、五男が根子岳といわれています。特に根子岳のギザギザは、末っ子のやんちゃぶりをいさめたタケイワタツノミコトのせっかんのあとという楽しいエピソードが残されています。

阿蘇五岳

その歴史は二千年超え!今なおタケイワタツノミコトの子孫が守る「阿蘇神社」

阿蘇カルデラ地帯の農耕神であり、阿蘇火山の自然神として人々の信仰を集めたタケイワタツノミコトは、この地で紀元前の昔から信仰されてきました。なんと2千年以上前に建てられたといわれる阿蘇神社の祭神となっており、「阿蘇大明神」としてまつられています。

阿蘇神社(震災前)

この阿蘇神社では、現在もタケイワタツノミコトの子孫(「日本書記」に登場する阿蘇津彦(あそつひこ)。阿蘇一帯を支配した豪族)が宮司を務めています。

また、阿蘇山頂の火口付近の「神霊池」には、「上宮」と呼ばれる阿蘇山上神社の拝殿があります。

まるでジブリワールド「上色見熊野座神社(かみしきみくまのいますじんじゃ)」

タケイワタツノミコトゆかりの地でも最も話題を集め人気なのが、「上色見熊野座神社(かみしきみくまのいますじんじゃ)」です。神社に近づくだけで霊気を感じるパワースポットとして、とても有名です。

上色見熊野座神社(かみしきみくまのいますじんじゃ)

また最近ではスタジオジブリのアニメーションの世界をほうふつとさせるフォトジェニックスポットとして、インスタグラムの常連ともなっています。100近い灯篭が並ぶ苔むした参道は、昼なお鬱蒼と暗い大木が並び、神秘的な雰囲気に包まれています。

そしてこの神殿後方の「穿戸岩(うげといわ)」こそ、タケイワタツノミコト伝説のクライマックス、湖を壊す時にできた大穴なのです。その大きさは縦横10メートル以上もある大風穴です。

穿戸岩(うげといわ)

厳しい阿蘇の開拓を支えたタケイワタツノミコト

火山の噴火後のカルデラ地帯は岩戸火山灰ばかり。とても作物を育てるには不向きな場所です。

初期の阿蘇開拓がいかに困難だったかを、この地に多く残されるタケイワタツノミコト伝説が物語っています。
長く阿蘇に暮らす人々を守り、この地に豊かな実りを与えてきたタケイワタツノミコトは、今なお阿蘇火山をご神体とした守り神としてこの地で篤い神仰を集めています。

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