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かつて熊本はファッショントレンド発信基地だった。その背景とは?

「熊本の街はオシャレな人が多い」「ファッションブランドの支店展開は熊本からスタート」など、熊本は流行に敏感な都市として知られています。その大きな理由は、熊本弁でいうところの「わさもん」、新しいもの好きな人々が多くトレンドに敏感、という熊本のお国柄によるところが大きいようです。

そして、熊本にはファッショントレンド発信基地として、東京はじめ全国のファッショニスタたちから注目されてきたセレクトショップがいくつもあります。また、熊本の流行に敏感な土地柄が注目され「ファッションタウン」として呼ばれた時期もありました。

この記事では、熊本がなぜトレンド発信基地であり、ファッションの最先端が好まれるのかについてご紹介させていただきます。

かつての熊本は九州きってのトレンド発信基地だった!

現在は新幹線などの交通ルートの影響もあって、九州で最も人口が集中する大都市といえば福岡市・北九州市になっています。一方熊本市といえば、そのふたつの市に次ぐポジションに位置しています。

しかし、ほんの数十年前までは熊本こそ九州の玄関口だった時代がありました。江戸時代から1970年代くらいまでがその時期に当たり、熊本は九州の文化・産業の中心でした。

熊本駅前

まず熊本が九州の海運の要であったこと、明治維新の折に活躍した偉人が多かったことなどがその理由として挙げられます。そのため、国の重要な機関の支部、企業の九州支社はまず熊本に作られることがほとんどでした。

そのような背景から、都会からやってくる洗練されたファッションセンスの人を目にし、かつ熊本独特の「わさもん=新しいもの好き」な進取の精神が作用して、さまざまな文化の流行の最先端を取り入れる気風に満ちていたのです。 そのような住民のファッション文化に対する意識、かつ面積人口などの環境条件も相まって、ファッションブランドがアンテナショップを作るのは、熊本を選ぶことが多かったのです。

上通り・並木坂

ファッションタウン構想の一翼を担っていた熊本市

通商産業省によるアパレル産業と地域再生計画のコラボプラン「新繊維ビジョン」という取り組みがあります。1990年代から2000年代初めまで続き、2015年にまた復活した計画ですが、この新繊維ビジョンの取り組みの一つに全国から「ファッションタウン」を選抜するというものがありました。

地域の文化を産業に融合させ、国際的な競争力を持つファッション産業の育成を狙いとした試みです。熊本市はそのファッションタウンとして選抜された全国7地域の一つとして選ばれていて、1998年には「ファッションタウン・サミット熊本’98」を開催したという経緯があります。

下通り

熊本がファッション・アパレル産業において、九州の地方都市としては意外なほど注目されることの多い理由の一つです。また、他にも熊本では様々なファッションに関するムーブメントが起こりました。

なかでも2011年から2015年に行われた「ワッサモーダ」は、オリジナルの新たな熊本スタイルを発信することで、熊本を国内外へアピールしていきます。このイベントは熊本市役所ではじめて女性として、かつ女性で最年少にして役職に就く原幸代子さんが主催した企画です。

参加するモデルは全員モデル応募に合格した一般市民の方々。モデル経験ゼロの状態から、数カ月かけてモデルウォーキングの練習を重ねるなど大変な準備をしてショーに出演しました。またヘアメイクはもちろん熊本市内の美容室が協力しました。

熊本シャワー通りが生んだ伝説のセレクトショップ「PERMANENT MODERN」

その名の通り木漏れ日がシャワーのように差し込む熊本市きってオシャレストリートシャワー通りは、カフェや雑貨店が並ぶ熊本切手のデートスポットです。以前はさびれた商店街だったシャワー通りを、全国区にまで名を高めたセレクトショップがあります。

シャワー通り

それが東京青山にも支店を持つ「PERMANENT MODERN」です。熊本は、その時々のトレンドの最先端のアイテムがよく売れる地方都市だといわれています。

熊本ではよく売れるけれど、東京やほかの都市では売れないアイテムが多いのです。そんなレアイテムの宝庫と呼ばれる熊本のファッションを長年リードしてきたのがPERMANENT MODERNなのです。

PERMANENT MODERN

そんな高感度のファッションを提案するセレクトショップがPERMANENT MODERNに続けとばかり誕生しています。例えば最近とみに人気の高い上乃裏通りの「BAYBROOK」は熊本、博多、小倉、長崎と九州のおしゃれさんたちは知らない人はいないほど。

イタリアのデニムブランド「JACOB COHEN」ほか他では手に入らないアイテムが揃う高感度ショップです。

自分だけのスタイルにこだわりを持つのが熊本スタイル!

自分のスタイルを大切にする熊本人の県民性が、時として流行先取り、ととらえられることは少なくありません。しかし熊本のファッショニスタたちが最先端のトレンドを選ぶ背景にあるものは、他者と被ることを良しとしない、いわゆる「わさもん」「肥後もっこす」と呼ばれる気質のあらわれなのです。

自由なファッションを楽しむ人々が闊歩する熊本の街の風景は、先人たちの自由を愛する心が培ったもの。ぜひいちど熊本ファッションウオッチングにいらしてください。

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